こんにちは。トレスマリアビューティアドバイザーの高田久美子です。昨今、有名人の方の乳がん公表などがあり、自分の身近にいる人も「実はね、」とお話してくださる方が増えてきました。今回お話を伺ったYさんは実は以前の職場の上司でした。常に前向きでHAPPYなオーラを身にまとっているYさん。働いていた頃にはできなかった深いお話も今回聞くことができました。
Yさん 東京都在住 40代 家族構成 ご主人 長男10歳
セカンドオピニオンという選択ができた。
忘れられない2011年8月6日。仕事で大きな会議があり帰宅するといつもよりどっと疲れてしまい、そのまま横になった時、ふと自分の胸に手を置くと、左胸の下に「あれっ?」と、しこりがあることに気づいた。すぐに近所のクリニックへ行き、大きな病院を紹介されて行ったら既に2.5センチまで大きくなっていると、乳がんを宣告された。すぐに手術を勧められたが、どうも気持ちが進まず、看護師でもあった母に相談。そこで他の病院でも見てもらうのが良いとアドバイスをもらい、すぐに調べて電話をかけた。どこも3ヶ月待ちだったが、運よく自宅から近い総合病院の乳腺科の先生が時間を作ってくれた。
最初の病院とは真逆の治療方法を提案してもらった。
最初の病院で診てもらったのが外科医ということもあり、「すぐに手術しましょう」という話だった。しかし、2つ目の病院の先生が提案してくれたのは、「まずは今ある乳がんを小さくしてから手術しましょう」と、一つ目の病院とは真逆の提案をされた。手術跡も最小限にできることもあり、主治医の先生を信頼して2011年10月から半年間抗がん剤治療からスタートし、2.5センチあったガン細胞を数ミリまで小さくしてから2012年5月に手術をした。その時の先生や病院スタッフの方の親身になって話を聞いてくれた姿勢が病院の決め手となった。現在は半年に一度の検診で通院中。
仕事は辞めない・周りの人に早く伝える。
自らサロンへ行き、ロングヘアをバッサリカット。乳がんを宣告されてから、自分なりに乳がんについて本やネットで情報を集めてたくさん勉強した。そして「がんになっても仕事は辞めない」、「周りに早く伝える」。この2つを実践。抗がん剤治療は副作用で髪の毛、まつげ、眉毛全てが抜け落ちるのでその前に自ら髪の毛を短くしてしまおうと、銀座のサロンへ行き、背中まであったロングヘアをバッサリと刈り上げた。爪や粘膜、全てにダメージがあるため口の中は口内炎でボロボロ、爪はガタガタ。そんな時にはメイクやネイル、ウィッグなどでカバーし、仕事もこなしていた。幸い職業柄、メイクやネイルには技術があったのでそこまで周りの人に病気であることを気にされることも少なかった。ただ、抗がん剤治療は辛かった。少しでも気が紛れるようにお気に入りのチョコレートの香りを嗅いでから治療を行ったりしていた。
乳がんとなっても子供を産めるチャンスがあるかも。
主治医の先生と話している時に最初に聞かれたことは「子供は望みますか?」ということ。その時の息子さんはまだ2歳。自分の乳がんのこと、2歳になる子供のことで頭がいっぱいでその時はもう一人産むことなど全く考えられなかった。ただ、今になれば子供をもう一人産めたかもしれないと考えることがあるという。乳がん治療をしても、20・30代ではその後、生理が再開する方が多いそう。30代後半くらいだとその後閉経する方もいるので主治医の先生は当時40歳のYさんに出産の意思があるか確認してくれたそうです。卵子凍結という選択ができたのですね。まだ出産経験のない方でも乳がんになったからと言って出産を諦める事がない時代ですね。もちろんガンのステージや特性、その方の体質などもあるので全員に当てはまることではありませんが、選択肢はあるということを知っておくだけで救われる女性も多いと思います。
乳がんを経験してから自分の生活習慣を改めて見直した。
幸い、通っていた病院が総合病院だったこともあり、1つのケアに対してそれぞれのスペシャリストが付き生活習慣から指導してもらった。今では野菜、魚を中心の食生活を心がけているという。Yさんのご家族は皆魚が大好きで食卓には彩り豊かな野菜と魚が並ぶそうです。一汁三菜。昔ながらの日本食はやっぱり大切ですね。
女性の皆さんへメッセージをください
乳がんを宣告されても、常に前向きにポジティブに物事を考えて進めてきた。ネガティブなことを考えたり言われたりしてもそれを自分に吸収しないようにすることが大事。マイナスなことを考えるようになると、体にサインが出てしまい病気になってしまう。“病は気から”と言われているが、前向きにHAPPYなことを考えていればいつでも良い方向に進められる。
最後に・・
乳がんを経験して命を考えてから、「仕事やプライベートで何が起こっても死ぬわけじゃないよ〜!」と笑いながら教えてくださるYさんが、とても強く、美しく見えました。きっとガンを克服したことがその魅力を放っているように感じます。女性の美しさは見た目だけではなく、内側から溢れ出てくる自信や経験が全てなんだな、と改めて感じました。また、乳がんを治してくれた先生や病院スタッフの方、家族、周りの人には本当に感謝しかないと仰っていました。それをYさんがお話ししてくださるだけで深く納得し、自分自身も改めて家族や身近にいる人たちを大切に思うことができますね。Yさん、とても貴重なお話ありがとうございました。
トレスマリア ビューティーアドバイザー
高田久美子
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