こんにちは。トレスマリア 代表のバルドゥッチ淳子です。 10月は乳がん月間。皆さんに乳がん検診についてぱっと浮かぶことをお伺いしたところ、「マンモは痛いって聞くし、男性医師だったらどうしよう、検診に行くべきだとわかっていても忙しいし、、、」という声を多数いただきました。「家系に乳がんはいないから大丈夫」と過信していた私も、数年前に検診でひっかかって以来、半年に1度、木下貴之先生のところに通っています。マンモは「痛いっ!」と叫んだ瞬間に、いつも終わっている気がします。ある日診察を終えた後、更年期のケアに関してどんな療法が良いのかをちょっとお伺いしたところ、「ラブしかないよ!」という思いがけない一言にホッコリとして。男性、女性というよりも、信頼のおける先生との出会いって大切ですね。さて、皆さんが気になっている乳がん検診や生活のヒントについて、木下貴之先生にお伺いしました。
Q1.早期発見の方法を教えてください!
乳がんは、体の表面にあって自分自身で触ったりして見つけることができるがん。30代~50代という女性が家庭や仕事で忙しい時期にもかかるんです。
〇 『セルフチェック』: 生理が終わって数日後、乳房のハリがとれてから、月に1回のセルフチェックを習慣づけましょう。乳房は、触り方によって、しこりや硬さが変わるので、変化に気づきやすくしておくのが良いですよ。
〇 『検診』: 年1回のマンモとエコーの検診を受けるのが良いでしょう。
Q2.マンモとエコーどちらを受けるのがよいですか?
基本は2年に1回のマンモによる検査となっています。でも、マンモで見えるがんもあるし、エコーで見える小さながんもあるから、マンモとエコーの双方を受けるのが良いですね。早期発見のためには、1年に1回、両方受けるのがベストでしょう。
Q3.乳がんになりやすい体質や習慣はありますか?
エストロゲンという女性ホルモンの刺激を受けるので、その影響を受ける期間が長い方が、乳がんのリスクは高まるんです。だから、妊娠・出産していない人がかかりやすいと言われているんですね。また、食生活の欧米化によっても、乳がんのリスクはアップしています。乳がん罹患者は、欧米では8人に1人、日本では11人に1人と言われていて、日本やアジアでは増加傾向にありますね。
Q4.乳がんにかからないための生活のヒントがあれば教えてください!
バランスよく食べ、適度な運動をして、規則正しい睡眠が大事かなぁ。ストレスもためないようにね。
Q5.皆さんにメッセージをお願いします!
早期乳がんの場合は、できるかぎり切除する範囲を狭くしたり、或いは切除しない方法が検討されています。1.5cm以下の小さな乳がんで見つかれば、切らないで、超音波で見ながら針を刺して通電することで、がん細胞を焼き殺すこともできるんです。『ラジオ波熱焼灼療法』といって、ほんの5~8分で治せるんですよ。早期発見によって、針の傷だけで済む場合もあるんです。だから、毎月のセルフチェックと、年に1回のマンモとエコー両方の検診を受けて、早期発見をすることが大切ですね。
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『乳がん』
女性のがんでもっとも多い乳がん。乳がんは増え続けていて、日本での罹患数は11人に1人。30歳位から増え始め、発症のピークは40代後半から。小さなしこりの段階で見つけて治療することができれば、90%は完治可能。5~10%が遺伝性と考えられている。
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乳がんでも、小さなうちに見つかれば、針の傷だけで済む場合もあるんですね。また、抗がん剤治療中に脱毛を予防する選択肢もあるそうですよ。私は先月、乳がん検診に行って、マンモとエコーの双方のチェックをして頂いて、安心しました。婦人科系は特に、「私」に寄り添ってくださる信頼のおけるかかりつけの先生に定期的に診て頂けたら心強いですね。忙しくても、大切なひとのためにも毎月のセルフチェックと年に1度の乳がん検診を取り入れていきましょう。
副院長 乳腺科 木下貴之(きのした・たかゆき)先生
東京都出身。慶應義塾大学医学部卒業。米国テネシー大学留学後、国立がん研究センター中央病院 乳腺外科 科長などを経て、現在、国立病院機構 東京医療センター 副院長に就任。これまで世界中より多くの乳がん患者さん達を受け入れ、「完治を目指す」を目標に自ら数千人もの乳がん手術を実施。一方、「切らずに治す乳がん治療」、「抗がん剤治療中の脱毛予防機器」、「アピアランス支援体制」などを開発・導入し、患者さんが早期に安心して社会生活に復帰することを支援している。
【資格・役職】外科学会 指導医、専門医/日本乳癌学会 指導医、専門医、認定医/日本癌治療認定機構 暫定教育医/日本癌治療認定機構 がん治療認定医/マンモグラフィ読影A認定医/乳房再建エキスパンダ- インプラント責任医師/日本乳癌学会評議員/乳癌診療ガイドライン委員会副委員長/UICC乳がんTNM国際分類エキスパートパネル
独立行政法人国立病院機構 東京医療センター
東京都目黒区東が丘2-5-1
電話: 03-3411-0111
記)トレスマリア 代表 バルドゥッチ淳子
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